つなごう医療 中日メディカルサイト

女性の健康 経済に影響

心と体すっきりナビ

(2017年4月4日) 【中日新聞】【朝刊】 この記事を印刷する

 私は長年、名古屋を中心に、乳がんの早期発見や治療の大切さを訴えるピンクリボン運動を行ってきました。啓発活動をしていると、よく男性の方に「乳がんは女性に多い病気でしょ? 俺たちには関係ないよね」と言われます。

 確かに、乳がんは女性の約12人に1人がかかると言われ、女性に多い病気です。しかし、男性の皆さんに、関係ないとは言えません! 子宮頸(けい)がんや乳がん、生理痛や生理前に体調を崩すPMS(月経前症候群)という病気、不妊症や更年期など、多くの女性を悩ませている病気は、実は日本経済にも影響を与えているのです。

 民間シンクタンクの日本医療政策機構(東京)が昨年まとめた試算では、働く女性が婦人科系の病気になると、治療費がかかるほか、休業などで賃金が下がり、社会が被る経済損失は年間約6兆円に上ると報告されています。

 身近なところでは、もっと大きな影響になるはず。子育て中の妻が入院し、育児や家事ができなくなったら...。会社で戦力になっている女性社員が治療のために働けなくなってしまったら...。想像してみてください。

 男性の皆さん。これからは女性の健康や社会的な問題にも目を向けていただけたら、うれしいです。女性の皆さんも一緒に、心も体も元気でいられる本当の健康を目指しましょう!(産婦人科医・伊藤加奈子)

同じ連載記事
多様で潜在化する「DV」 (2017年12月12日)
邪気が風邪を引き起こす (2017年12月5日)
精神疾患で不登校の例も (2017年11月28日)
思春期発症多い「摂食障害」 (2017年11月21日)
LGBT 個性認めて (2017年11月14日)
同じジャンルの最新ニュース
◇生老病死に寄り添うほか (2017年12月12日)
冬場に腕や足がかゆい (2017年12月12日)
医師らに2億円超未払い (2017年12月12日)
多様で潜在化する「DV」 (2017年12月12日)
手術ミスを見つけて「不幸中の幸い」 (2017年12月12日)

中日新聞広告局 病医院・薬局の求人