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兄と弟と 希望かなった 重度脳性まひの3歳・岩島杏樹ちゃん 米原の長岡保育園に入園

(2017年4月7日) 【中日新聞】【朝刊】【滋賀】 この記事を印刷する
画像杏樹ちゃん(右から2人目)と入園を喜ぶ家族ら=米原市長岡で

 重度の脳性まひがある米原市池下の岩島杏樹(あんじゅ)ちゃん(3つ)が、同市長岡の長岡保育園への入園が決まり、6日、家族と入園式に出席した。医療的ケアが必要だが準備が整い、願いがかなった。園には兄がいて、弟も今月から一緒に通う。母麻衣子さん(35)は「同じ園で生活でき、子どもたちはみんな喜んでいる」と笑顔を見せた。(木造康博)

 麻衣子さんは妊娠7カ月の時、急に胎盤が剥がれ、帝王切開で長女の杏樹ちゃんを出産した。体重は2130グラムしかなく、新生児集中治療室(NICU)で2カ月ほど入院。退院後も県立小児保健医療センター(守山市)への入退院を繰り返した。おなかに開けた穴から栄養を流し込む胃ろうをしており、たんの吸引も必要という。

 現在は、米原市地域包括医療福祉センター「ふくしあ」のセンター長中村泰之さん(50)が、月に1回ペースで往診している。

 看護師への復職を考えていた麻衣子さんは昨年、長男珀太朗(はくたろう)ちゃん(5つ)が通う長岡保育園に杏樹ちゃんも入園させたいと、園側に相談。園や家族、中村さんが看護師を探して3人を確保、杏樹ちゃんを含む各園児に対応できるようになった。さらに、ふくしあの作業療法士から指導を受け、保育園の室内にパーテーションで区切った一角を設けるなどして準備を整えた。

 式には、杏樹ちゃんと麻衣子さん、父親で放射線技師の基樹さん(34)、次男琥次朗(こじろう)ちゃん(1つ)が、ほかの入園児や家族と並んで出席した。珀太朗ちゃんら在園児が合唱し、「ご入園おめでとうございます。みんな仲良く遊びましょう」とメッセージを贈った。

 米原市によると、医療的ケアが必要な重度障害児を民間保育園で受け入れるのは、市内で初めて。木船良元(りょうげん)園長(37)は「配慮は必要である一方、分け隔てなく受け入れなければとの思いがある。みんなが一緒に過ごせて良かったと思ってもらえれば」と期待する。

 麻衣子さんは「受け入れてもらえなければ、家で過ごすか他の所に通わなければならなかった。入園できるように支援していただいた多くの方に感謝している」と話した。

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