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一審無期 元名大生側が控訴 高裁 量刑も争点に

(2017年4月7日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

 名古屋市で知人女性を殺害し、仙台市で高校の同級生ら二人に劇物の硫酸タリウムを飲ませたとして、殺人や殺人未遂などの罪に問われ、名古屋地裁の裁判員裁判で無期懲役判決を受けた名古屋大の元女子学生(21)=事件当時16〜19歳=の弁護側が、判決を不服として名古屋高裁に控訴した。先月の地裁判決は「有期刑に近い無期懲役」と指摘しており、控訴審では有罪か無罪かに加え、量刑も焦点になりそうだ。控訴は五日付。

 地裁判決は「自らの意思で各犯行に及んだ」として完全責任能力を認定。重い発達障害と双極性障害(そううつ病)による心神喪失状態で責任能力はなかったと無罪を求める弁護側の主張を退け、「有期刑では軽すぎる」として検察側の求刑通り無期懲役とした。

 一方、判決後の説諭で山田耕司裁判長は「弁護人らの見通しが非常に甘く、無罪主張にこだわるあまり、最も悩ましい量刑に関する適切な主張がなかった」と弁護方針を批判。元学生の処遇についても「障害の克服状況に照らして、仮釈放の弾力的な運用で、比較的早期の社会復帰を図ることが適切だ」と異例の言及をしていた。

 元学生の主任弁護人は「控訴は本人と相談した結果だが、理由のコメントは控えたい」としている。

 裁判員を務めた40代男性は本紙の取材に「元学生は説諭を聞いて納得した様子にも見えたので少し残念だが、今後も事件と向き合ってほしい」と述べた。同じく裁判員だった30代男性は「控訴審の判断が裁判員裁判とどう変わるのか、注目したい」と話した。

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