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瑞宝中綬章受章者・二村雄次さん(73) 名古屋大名誉教授・医師

(2017年4月29日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

胆管がん治療に道開く

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 消化器がんの中でも手術が難しく、以前は手がつけられなかった「肝門部胆管がん」治療の世界的な第一人者。精密診断法と、根治性や安全性の高い手術法を一から築き上げた。現役時代は各国に招かれて手術を披露し、海外の患者も腕を頼りに来日した。

 誰も手をつけない分野に引かれ、1980年ごろから母校の名古屋大で挑戦を始めた。肝門部は肝臓内に張り巡らされた胆管が外に出てくる部位。周辺も複雑な構造の中、がんの広がりを見極め、肝臓の機能を残しつつ、再発しないよう適切に切除しなければならない。「精密診断の上、手術の作戦が必要なんだ」

 当初は1人だったが、次第にチームができた。12時間以上に及ぶ手術や術後の検証を重ね、肝臓がん手術を応用した手法を編み出した。「患者は命を懸けている。元気を取り戻すのが最高の喜び」と語る。

 医師人生を支えたのは高校時代から続ける柔道。7段の腕前で、現在は東京五輪を控え、国際柔道連盟の委員の仕事にも注力する。(小椋由紀子)

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