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勝手にワクチン混ぜて予防接種 東京の院長、乳幼児に

(2017年5月17日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

 東京都品川区は16日、区内のクリニックの院長を務める男性医師が水痘(水ぼうそう)など複数のワクチンを勝手に混ぜて乳幼児に予防接種していたと発表した。区によると、医師は「注射の回数を少なくして、子どもの負担を減らそうとした」と説明。記録が残っている2012年以降、350人以上に接種した可能性があるが、健康被害の報告はないという。

 品川区東五反田の「ケルビムこどもクリニック」で、4月に保護者から区に「混ぜて接種していたが大丈夫か」との問い合わせがあり発覚した。

 区によると、ワクチンの添付文書には他と混合して接種してはいけないと記載している。しかし医師は水痘や、はしかと風疹の混合(MR)、おたふくかぜのワクチンを混ぜたり、百日ぜき、ジフテリア、破傷風、ポリオ(小児まひ)を予防する4種混合とインフルエンザ菌b型(ヒブ)のワクチンを混ぜたりした。医師は、09年4月からこうした方法で接種をしていたと説明している。

 厚生労働省によると、予防接種法に基づき定めている実施規則に抵触するという。担当者は「ワクチンを勝手に混ぜた液体は、製薬企業による検証試験がなされておらず、安全性や有効性が分からない」と指摘。ただ罰則規定はなく、医師やクリニックが行政処分などの対象になることは想定されないとしている。

 クリニックのホームページによると、院長は千葉県衛生研究所長などを歴任。5月末で閉院予定としている。

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