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呼吸器外し事件・三者協議

(2017年5月19日) 【中日新聞】【朝刊】【滋賀】 この記事を印刷する

「致死性不整脈」を議論

画像会見で協議内容を説明する井戸弁護団長(中)=大阪地裁・高裁内の記者室で

 人工呼吸器外し事件で冤罪(えんざい)を訴える西山美香受刑者(37)=彦根市出身=の第二次再審請求の即時抗告審。18日に大阪高裁で三者協議が開かれ、請求を棄却した大津地裁決定から1年半以上が経過してようやく高裁の審理が動きだした。支援者らは再審開始への期待を寄せた。(角雄記、井本拓志)

 三者協議後に会見した弁護団によると、弁護側は循環器科と腎臓内科、法医学の専門医ら3人からの意見書を提出した。男性の司法解剖のデータでは、死後は通常より高くなるはずの血中カリウム濃度が極めて低く「致死性不整脈が起きる可能性が高い。正常な心拍が保たれる理由を探す方が難しい」などと指摘した。

 検察側は、死後は血中のデータが変動することや、救命治療中に投与した薬の副作用でカリウムの値が低くなることがあるとする法医学の専門家の意見書を提出し、「致死性不整脈は考えにくい」と述べたという。

 会見で井戸謙一弁護団長は「死後に血中の組成が変わっても、カリウムの値が低くなることはない。投薬の影響は、専門家から意見をもらって反論したい」と話した。

 2015年10月に即時抗告してから1年半以上が経過し、支援者らは署名を集めるなどして審理の早期開始を求めてきた。西山受刑者の母(66)は「出所してくる前に、再審が始まることを願っている」と涙ながらに訴えた。

「支える会」署名提出

画像大阪高裁前で通行人に署名を求める西山受刑者の父親(左)=大阪市北区で

 18日の三者協議に合わせ、西山受刑者の両親や恩師らでつくる「西山美香さんを支える会」などは、早期の再審開始を求める1085筆の署名を、審理を担当する大阪高裁第二刑事部宛てに提出した。引き続き高裁前で署名集めと街頭宣伝し、通行人らに訴えた。

 署名は、支える会や、再審事件を支援している日本国民救援会などが集め、この日の提出分を合わせ約6500筆に上るという。街宣では支援者が交代でマイクを握り「自白以外に証拠はない。再審を開始してほしい」などと訴えた。(角雄記)

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