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慢性疲労症候群知って 患者や家族、県職員らと意見交換

(2017年6月2日) 【中日新聞】【朝刊】【静岡】 この記事を印刷する

医療機関が無い県内現状改善も訴え

画像県内の医療体制の改善を求める中村加織さん(左から3人目)ら=県庁で

 原因不明の強い疲労感が続く「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)」の患者や家族ら6人が1日、県庁を訪れた。病名から「怠けているだけではないか」などと誤解を受けることも多いが、患者は日常生活に支障が出るほど深刻な症状に苦しむ。県議や県職員と意見交換し、県内に治療を受けられる医療機関が無い現状の改善を求めた。 (松野穂波)

 「病名にたどり着くまで1年かかった。仕事はできず、交通費の負担や通院による体の負担は本当に大きい」

 浜松市天竜区の中村加織さん(36)は、県議らを前に苦悩を訴えた。パティシエだった2009年、インフルエンザに感染した後、体に力が入らず、階段を四つんばいで上るようになった。県内の病院を4カ所巡ったが原因が分からず、名古屋大病院で初めて病名を告げられた。

 名古屋と大阪の病院に定期的に通うが、交通費は全額自己負担。障害年金では足りず、経済的に苦しい状況だ。病気の知名度が低く、周囲の理解が得にくいことも悩み。「まずは県のホームページなどで病気を周知してもらいたい」と願う。

 岐阜県可児市で病気の認知啓発を進める塚本明里さん(27)も参加。「岐阜県はホームページに病気の説明と医療機関、医師名を載せてくれた」と中村さんを後押しし、「各県に一つ、診断診療ができる医療機関を設けてほしい」と要望した。

 ME/CFSは、健康に生活していた人が突然、原因不明の強い全身の倦怠感に襲われ、微熱や頭痛、筋肉痛などが長期にわたって続く病気。患者の多くは自立生活が難しく、寝たきりの状態になることもあるが、難病指定はされていない。静岡県議会は2014年3月、患者の支援を求める意見書を国に提出した。 

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