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脳死男児の臓器摘出 県立多治見病院 県内発表は初

(2017年6月22日) 【中日新聞】【朝刊】【岐阜】 この記事を印刷する
画像臓器の摘出手術が行われた県立多治見病院=多治見市前畑町で

 県立多治見病院(多治見市)で21日、臓器移植法に基づき脳死判定を受けた10歳以上15歳未満の男児の臓器摘出手術が行われた。15歳未満の脳死判定とそれに伴う臓器提供は15例目で、病院の所在地が明らかにされている中で、県内の病院と発表されたのは初めて。(秦野ひなた)

 手術は21日午前5時4分に始まり、8時半ごろに終了した。臓器提供を受ける病院の医師たちが集まって執刀し、摘出した。心臓は大阪大医学部付属病院で10代の女性に、肺は京都大医学部付属病院で50代女性、もう片方は岡山大病院の10代女性に、肝臓は京都府立医科大付属病院で40代女性に、膵臓(すいぞう)は名古屋第二赤十字病院で40代の男性に、腎臓はいずれも岐阜大医学部付属病院で50代と40代の男性に提供された。小腸は医学的理由で断念した。

 日本臓器移植ネットワーク(東京)によると、男児は低酸素性脳症で入院していた。18日に多治見病院から、臓器提供について説明を希望している家族がいるとの連絡があり、移植コーディネーターが出向いて手術などについて説明した。男児は「もし自分に何かあったら、病気で苦しんでいる人を助けてあげたい」と話していたことから、家族が承諾したという。

 県立多治見病院は21日、「移植手術が無事に行われ、ご家族の思いが成就することを願っている」とするコメントを発表した。

 2010年の改正臓器移植法の施行で、15歳未満は家族の承諾があれば、脳死後の臓器提供ができるようになった。5月末現在の移植希望登録者数は1万3366人。

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