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前立腺がん手術後、PSA値上昇

紙上診察室

(2017年6月27日) 【中日新聞】【朝刊】 この記事を印刷する

Q 前立腺がん手術後、PSA値上昇

 五年前の前立腺がん手術後、ホルモン治療を続けています。最近、がんをチェックする指標のPSA値が上昇し、医師から抗がん剤治療を勧められ不安です。(男性・71歳)

A 補充療法で抗がん剤も

 前立腺がん手術は根治を目指して行います。根治治療はがん細胞をすべて取り除いて治癒を目指すもので、手術療法と放射線療法があります。ただ、中にはがん細胞をすべて除去できず、残ることもあります。その場合には補充療法を行い、完全除去を目指します。

 補充療法には救済放射線療法や薬物治療があります。薬物治療はホルモン療法(男性ホルモン除去療法)と抗がん剤があり、一般的にはホルモン療法を先行させることが多いです。悪性度が高いがん細胞が混在する場合には、早めに抗がん剤を使う選択肢も考えられます。 

 補充療法の効果は治療後にPSA値がどこまで低下したかで判断します。値が0・1ナノグラム/ミリリットルまで低下すればかなり効果が期待できますが、そうでない場合、多くは次の治療(ホルモン療法先行では抗がん剤)を考えることになります。

 抗がん剤は通院で使用することもできます。主な副作用に発熱、一部の白血球の減少がありますが、副作用を抑える薬で緩和できます。

 PSA値が一定程度上昇すると再発とされます。ただ前立腺がんの症状である背骨や骨盤周りの痛み、下肢のむくみなどがなく日常生活が送れているなら、ご心配とは思いますが、PSA値に一喜一憂せず、治療を続けられることをお勧めします。(東邦大医学部泌尿器科教授・中島耕一氏)

画像中島耕一氏
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