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白内障手術後、全体がかすむ

紙上診察室

(2017年7月4日) 【中日新聞】【朝刊】 この記事を印刷する

Q 白内障手術後、全体がかすむ

 昨年、白内障の手術をしました。もともと緑内障で瞳を小さくする目薬を使っており、その影響で瞳が固まっていたため、瞳を開く処置をしてから手術を受けました。その後もすっきり見えず、今年2月には「ぶどう膜炎」と診断されました。以前より全体的にかすんで見にくくなっています。(女性・80歳)

A 後発白内障の可能性

 瞳を小さくする目薬を使っておられたとのことですので、急性緑内障発作を起こす可能性のある「狭隅角(きょうぐうかく)緑内障」だったと考えられます。目薬の副作用で瞳と水晶体が癒着したとみられ、この癒着を外した後に白内障手術を受けたのだと思います。

 癒着を外す際、瞳に細かい切り込みを入れたり、器具で強制的に瞳を開いたりしますので、処置の後、こげ茶色の虹彩に炎症を起こすことがあります。通常は1〜2週間で軽快しますが、時に長引くこともあります。

 虹彩から眼球の後ろの脈絡膜にかけての組織がぶどう膜。ここで起きる炎症がぶどう膜炎です。今回の症状が、瞳の処置による虹彩炎(前部ぶどう膜炎)であれば、いずれ落ち着いてくると思います。ただ、ぶどう膜炎の原因はさまざまで、半数程度しか分かっていません。

 最近見にくくなったのは「後発白内障」が出てきた可能性が高いでしょう。白内障手術では水晶体を取り除いた後、代わりとなるレンズを固定させるため後ろ側の「嚢(のう)」という薄い膜を残しますが、その中の細胞が増殖すると嚢が濁ってきます。ぶどう膜炎で濁りが強い場合は、眼球に細い針を入れて嚢を切除します。通常の後発白内障であれば、特殊なレーザーで簡単に切除できますので主治医とご相談ください。(安間眼科院長・安間哲司氏)

画像安間哲司氏

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