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高脂血症の新薬承認 副作用少なく、腎・肝臓患者に投与目指す

(2017年7月19日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する
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興和 今秋の発売目標

 製薬大手の興和(名古屋市)は18日、高脂血症を治療する新薬「パルモディア」の製造販売承認を取得したと発表した。取得は3日付で、中性脂肪を効果的に減らせるほか、副作用や他の薬との飲み合わせの心配も少ない特徴があるという。興和は今秋の国内発売を計画し、世界販売も目指す。(久野賢太郎)

 高脂血症は血中の中性脂肪値が高い病気で、動脈硬化のほか心臓や脳の血管障害を引き起こす恐れがある。新薬は体内にあるタンパク質(受容体)と結合することで特定の遺伝子に作用。この遺伝子の働きで中性脂肪を減らし、動脈硬化を防ぐ作用があるHDLコレステロール(善玉コレステロール)を増やすという。

 既存の高脂血症治療薬は他の遺伝子にも作用して腎臓や肝臓の機能低下を招く恐れがあるため、腎・肝疾患を持つ患者への投与は原則禁忌とされている。興和は腎・肝疾患患者への投与も可能になるよう厚労省と調整を進める。

 興和は国内での新薬投薬対象患者数について最大800万人程度になると見積もり、世界24カ国、700カ所の医療機関と連携し、1万人規模の治験を3月から進めている。2022年までの計画で、結果を踏まえて世界各国でも承認を取得する計画だ。

 医薬品部門を担当する森部睦常務は「高脂血症の患者が糖尿病を発症し、腎機能も低下している症例も多い。そういった患者にこそこの薬が必要だ」と力を込める。三輪芳弘社長は東京都内で開かれた会見で、売り上げ目標について薬価が決まっていないとして明言を避けつつ、500億円以上を目指す考えを示した。

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