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更年期症状、がん予防に有効 エクオール 体内「産生」へ食生活改善

(2017年7月25日) 【中日新聞】【朝刊】 この記事を印刷する

大豆、食物繊維を 作れる人が減少傾向

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 6月13日付の健康面「手指の痛み 更年期症状かも」で効果の一端を取り上げたエクオール。更年期症状だけでなく骨粗しょう症や動脈硬化の改善、乳がんや前立腺がんの予防などにも有効とされる。大豆を摂取し体内で作れる人は日本人の約半数といわれてきたが、最近の調査で、大幅に減少していることが分かってきた。効果を得るための鍵は、食生活の見直しにあるようだ。(小中寿美)

 エクオールは、大豆に含まれる大豆イソフラボンの1つ「ダイゼイン」という物質が、特定の腸内細菌によって変換されてできる。これらの細菌を持ち、エクオールを作れる「産生者」の割合は日本や中国など大豆をよく食べる地域で約50%、欧米やオーストラリアで約30%とされてきた。

 ところが、日本人の若い世代で20〜30%まで低下しているとの調査結果を大塚製薬(本社・東京)が2008年に報告。ベンチャー企業「ヘルスケアシステムズ」(名古屋市)が12年に検査キットを発売し全国から集めた測定結果から減少傾向が裏付けられた。

 キットは尿中のエクオールの量を測り、作れているかどうかを判定する。15年までに測定した10〜100歳の女性約1万9千人の結果をまとめたところ、産生者は39%。10代、20代は特に低かった。

 同社の技術担当役員で愛知学院大の大沢俊彦客員教授(71)=食品機能学=は「食習慣が変わり、腸内細菌が欧米人並みに変化した」と推測。さらに「キットを買うのは健康に関心がある人。実際の産生者割合はもっと低いかもしれない」と指摘した。

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 利用者へのアンケートでは、大豆食品や腸内細菌のえさとなる食物繊維を「ほぼ毎日食べている」と答えた人の方が、「あまり食べていない」と答えた人と比べて産生者が多かった。一方、産生者と判定されても十分な量のエクオールを作れていない人は大勢いるといい、滝本陽介社長(40)は「大豆食品を毎日食べたり、食物繊維で腸内環境を改善したりすることが大切」と話す。

 非産生者と判定された場合も、活動していないだけで菌がいる可能性がある。

 大塚製薬によると、エクオールの健康効果を期待するには毎日10ミリグラム程度が必要で、もととなる大豆イソフラボンの必要量は50ミリグラム。豆乳でコップ1杯、納豆で1パック、豆腐で3分の2丁に相当する。

 ただ、大豆イソフラボンは食後1〜2日で尿から排せつされてしまう。ヘルスケアシステムズは、大豆や食物繊維を毎日取る方法として、牛乳を豆乳、白米を雑穀米に置き換えるほか、みそ汁に豆腐、ビールに枝豆をプラスするといった工夫を提案している。

サプリメントの摂取で7割効果

 四谷メディカルキューブ(東京都千代田区)の手の外科が、検査キットを患者約50人に使ったところ、産生者は1割に満たなかった。患者らにエクオールを含むサプリメントを処方すると、7割に改善が見られたという。埼玉県の主婦(55)は、関節の痛みが取れた上、ほてりや発汗などのホットフラッシュが落ち着き「しみも薄くなった」と二次効果を喜ぶ。

 大豆イソフラボンが女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをすることは以前から知られていた。その働きのもとはエクオールとの仮説を米国の学者が2002年に提示した。

 大塚製薬は産生者の腸内からエクオールを作る乳酸菌を世界で初めて発見。エクオールを含むサプリを開発し、効果を検証してきた。更年期障害の主な治療はホルモン補充療法だが、子宮体がんや乳がんが発生するリスクも伴う。サプリはこうしたリスクを回避できるとみられている。

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