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魚油成分 生存率に効果 伊賀市立病院チーム 英の科学雑誌に論文掲載

(2017年7月28日) 【中日新聞】【朝刊】【三重】 この記事を印刷する
画像栄養剤と組み合わせたがん治療について説明する病院の医療チーム=伊賀市役所で

 伊賀市立上野総合市民病院医療チームによるがん治療に関する論文が世界的な英国科学雑誌の電子版「サイエンティフィック・リポーツ」に掲載された。抗がん剤などで治療中の患者が魚油成分(EPA=エイコサペンタエン酸、DHA=ドコサヘキサエン酸)を含む市販の栄養剤を毎日摂取したところ、治療効果が上がったとする内容。生存率向上にもつながるという。(沢田一朗)

 病院によると、2011年4月から14年4月にかけて、30代から80代の消化器系がん患者128人(主にステージ2〜4)のうち、この栄養剤(240ミリリットル)を摂取した37人と、しなかった91人を比較した。

 摂取量は最低6カ月以上にわたり1日1〜2本。摂取した人は体力が回復し、平均で約80日長く抗がん剤治療を継続できた(388.8日)。しなかった人の治療継続期間は平均308日だった。摂取の有無は患者の希望による。

 がん悪液質の患者でも栄養剤を摂取した人の生存率が向上したという。がん悪液質とは、がん進行とともに食欲不振、体重と筋肉量が減少。抗がん剤が効きにくく副作用が強く出て、積極的な治療継続が困難な状態。

 市民病院の三木誓雄院長は「魚油に含まれるEPA、DHAはがんによる炎症を抑えるとされている。それが薬の効きと副作用軽減に関係したとみられる」と説明する。

 論文執筆は、市民病院「がんサポート・免疫栄養療法センター」の医療チーム。交流のある英国グラスゴー大医学部教授らの助言を受けた。

 三木院長らメンバーが26日、市役所で会見し、「当院が得た臨床結果は国外においても発表されておらず、先駆的ながん医療モデルを世界へ発信したい」と意気込んだ。

 論文は電子版に6日から公開されている。

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