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更年期でうつ、早く治したい

紙上診察室

(2017年8月8日) 【中日新聞】【朝刊】 この記事を印刷する

Q 更年期でうつ、早く治したい

 2年前から不眠や食欲不振などの症状があり、更年期障害によるうつと診断されました。集中力がなくなり、仕事もやめました。漢方薬などを処方されていますが、すぐには治らないと医師は言います。一日も早く治したいです。 (女性・55歳)

A 薬に加え、精神療法を

 更年期には加齢現象に加え、女性の体内でホルモン環境が大きく変わります。おおよそ二人に一人にのぼせや発汗、不眠、動悸(どうき)、めまいといった自律神経症状、抑うつ感、不安感を中心とした精神症状など、心身の不調が現れるといわれています。

 数年で治まることがほとんどですが、残念ながら5年以上続く方も数%おられるようです。標準的な薬物治療として、ホルモン補充療法、漢方治療、SSRI(セロトニン再取り込み阻害剤)を中心とした向精神薬による治療が行われます。

 更年期は、家族状況の変化や死別体験をしやすい時期でもあり、それらが強いストレスを生む場合もあります。心身の不調により、本人にとって楽しさや充実感が得られる活動が結果的に減ったり、人間関係が希薄になったりすることも少なくありません。更年期症状自体がいつまで続くのだろうといった心配から、二次的に不安感やイライラが生じていることも考えられます。

 こうした心理的側面には、薬物療法に加えカウンセリング、特に認知行動療法などの精神療法が苦痛の軽減に役立つ場合があります。長期間同じ医療機関へ通って症状の改善が見られないときは、セカンドオピニオンを求めるなど別の医療機関への受診も考えてみてください。  (名古屋市立大大学院人間文化研究科教授、精神科医・中野有美氏)

画像中野有美氏

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