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水俣病終わってない 水銀規制 水俣条約発効 被害者ら会議参加へ

(2017年8月17日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する
画像「水銀に関する水俣条約」の発効を受け、記者会見する胎児性水俣病患者の坂本しのぶさん(中)=16日午前、熊本県水俣市で

 水俣病の原因となった水銀の産出から廃棄まで規制する「水銀に関する水俣条約」が発効した16日、熊本県水俣市の胎児性患者の坂本しのぶさん(61)らが市内で記者会見し、9月下旬にスイスで開かれる第1回締約国会議に坂本さんがオブザーバー参加することを明らかにした。水銀被害の実態を改めて訴える。

 坂本さんは会見で「水銀のことをきちんとしてほしい。水俣病が終わっていないことを言いたい。いろんな国で議論してほしい」と話した。頭痛があり、介助や歩行器なしでは歩くことが難しいが「今できることを」と渡航を決意したという。

 坂本さんは15歳だった1972年6月、国連人間環境会議が開催されたスウェーデン・ストックホルムを訪問。並行して開かれた市民や学者らによる国際会議に参加し、不自由な身をもって水銀被害を世界に伝えた。

 会見に同席し、スイスにも同行するNPO法人水俣病協働センターの谷洋一理事は「発効は出発点で、条約に命を吹き込むのは坂本さんにしかできない。規制強化には時間がかかると思う。水俣から繰り返し訴え続けることが必要だ」と述べた。

 締約国会議は、スイス・ジュネーブで9月24〜29日に開催。条約は、水銀を含む体温計や電池の製造、輸出入を2020年までに原則禁止することなどを定めている。13年に熊本市で開かれた会議で採択された。前文で、水俣病の教訓と、同様の被害を将来発生させないことに言及している。

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