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脳腫瘍、食道がん根治へ 岐阜大病院 レーザー治療法導入

(2017年8月17日) 【中日新聞】【朝刊】【岐阜】 この記事を印刷する
画像食道がんの治療に使うレーザー機器(下段の装置)=いずれも岐阜市の岐阜大病院で

 岐阜大医学部付属病院(岐阜市)は、脳腫瘍を摘出した後、手術痕周辺にレーザー光を当てて再発を防ぐ治療法を、東海三県で初めて導入したと明らかにした。この方法は、食道がんの放射線治療後に再発した場合の治療法としても活用でき、食道がん向けの導入は東海三県では名古屋市立大付属病院に続いて2カ所目。 

 脳腫瘍の場合、摘出手術の前日に専用の薬を注射し、腫瘍の周辺細胞に取り込ませておく。摘出手術の直後、縫合する前に、病巣痕の周辺に特殊なレーザー光を3分間照射すると、手術で取り切れずに再発の原因となる腫瘍細胞の中で、レーザー光に薬が反応して活性酸素が発生。腫瘍細胞が死滅し、再発を防げる仕組み。

 対象は転移を除く原発性の脳腫瘍患者。同病院では昨年6月、60代の脳腫瘍の男性患者の治療に初めて適用。術後1年以上が過ぎたが、再発は見られないという。

 食道がんの放射線治療後に再発した場合は、薬を注射してがん細胞に取り込ませ、内視鏡を使ってレーザー光を約11分間当てる。放射線治療は分割照射を1セット行うと耐性ができて繰り返せない上、再発した場合、大動脈や心臓に近く外科手術しにくい場所のため、対応が難しかった。レーザー光を当てる方法なら、少ない危険で対応できる。

画像導入した治療法について説明する矢野臨床教授(右)と荒木部長(左)

 会見で、脳神経外科の矢野大仁臨床教授は「無再発の生存期間が延ばせる治療法」と評価。光学医療診療部の荒木寛司部長は「地元で食道がんの根治が目指せることを、知ってもらいたい」と期待した。(鳥居彩子)

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