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初のES細胞治験 申請へ

(2017年8月28日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

成育医療センター 肝臓病の乳児に

ES細胞使った肝臓病治療

 体のさまざまな細胞になれる胚性幹細胞(ES細胞)を用いて重い肝臓病の赤ちゃんを治療する臨床試験(治験)の実施を、国立成育医療研究センター(東京)が本年度、国に申請する方針であることが分かった。実現すればES細胞では国内初となる。

 万能細胞と呼ばれるES細胞、人工多能性幹細胞(iPS細胞)は再生医療への利用が期待されている。国内で実際に患者の治療に用いる臨床研究が進むiPS細胞だけでなく、ES細胞の応用も進めば再生医療の可能性が広がることになる。

 治験は医師主導で、有毒なアンモニアを肝臓で分解できない「高アンモニア血症」の赤ちゃんが対象。国内の患者は年10人程度とみられる。重症患者は肝臓移植が必要だが、体重が6キロ程度にならないと手術が難しい。

 このため、ES細胞からつくった大量の肝細胞を肝臓に注入する方法を試みる。最初は5人の赤ちゃんで、肝臓で分解されないで血液の中に残るアンモニアの濃度が下がることを確かめる。効果が明らかなら、肝臓移植までの間をつなぐ治療法となる可能性がある。

 成育医療研究センターのチームは企業と連携し、2020年ごろに再生医療用肝細胞の製品化を目指している。

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