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緊急避妊薬の処方

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(2017年8月29日) 【中日新聞】【朝刊】 この記事を印刷する

 緊急避妊薬という薬の存在を知っていますか? 緊急避妊薬は、避妊に失敗したり、レイプされたりした時に、妊娠を避ける効果のある薬です。モーニングアフターピルとも呼ばれています。

 性交渉後、72時間以内に服用すると効果があります。婦人科や産婦人科などで処方を受けます。女性ホルモンの一つ、黄体ホルモンの一種「レボノルゲストレル」を含む薬です。排卵を遅らせたり、受精卵が子宮に着床するのを阻害したりする作用があり、妊娠を防ぐ効果につながっています。

 緊急避妊薬は、国内では唯一、ほかの先進国より10年遅れで、ノルレボ錠という薬が2011年に認可されました。フランスや米国などでは現在、薬局で処方箋なしで購入できますが、日本では医師による処方箋が必要です。

 この薬が発売されるまでは、代用薬として中等量のホルモン剤を内服するヤッペ法がとられてきました。しかし、ノルレボ錠に比べ、吐き気など副作用の出現が多いです。ノルレボ錠は費用が高いため、やむを得ない場合、ヤッペ法が選ばれることもあります。

 私のクリニックでも、さまざまな理由で緊急避妊薬を処方します。安易な利用を懸念する声もありますが、性と生殖に関する健康と権利を守るため、有用な薬剤であることを知ってほしいです。(産婦人科医・伊藤加奈子)

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