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<世談>緩和ケア

(2017年8月29日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

かかわっている市民団体で「緩和ケア」の連続講座の企画・運営を担当している。毎月一回、日曜午後に市民向けに開く小規模の勉強会だ。

緩和ケアというと、ホスピスとか痛みの管理などをイメージしがちだが、実はかなり幅広く、奥が深い。たとえば、迫り来る死の恐怖にどう対応するか。プライドを傷つけるおむつを使わない介護方法はあるか。口臭などを防ぐ口腔ケアのコツは。在宅の「みとり」に自信を持てない家族を、専門職はどう支えるか。すべて不安や苦痛を減らすための緩和ケアだ。

この連続講座の発起人は、四月に亡くなった名古屋市中村区の弁護士青木仁子さんだった。治る見込みのない難病で一年余の闘病をする中、「緩和ケアのことをあまりにも知らなかった。一般の方たちが元気なうちに学べる機会を作りたい」と、昨年春から始めた。そして亡くなる直前の青木さんから依頼され、私が引き継いだ。

講師を選び、チラシを作り、参加者を募集し、司会を務めるといった作業は、手間がかかるけれど取材とは違う楽しさがある。それはたぶん、還暦を迎えた私に、身近なテーマになってきたということだろう。(編集委員 安藤明夫)

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