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iPS使った薬で初の治験 京大 骨の難病 きょう開始

(2017年9月7日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する
iPS細胞を使った治療薬候補発見と治験までのイメージ

 患者の人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って京都大の研究チームが見つけた、骨の難病の治療薬候補について、京大病院が7日から臨床試験(治験)を始めることが分かった。

 京大によると、iPS細胞を使って発見した薬の治験は世界初。京大病院は現場の医師が主体となって進める「医師主導治験」で取り組み、7日から患者登録が可能になる。「再生医療」と並ぶiPS活用のもう一つの柱「創薬」が本格的に動きだした。

 この難病は「進行性骨化性線維異形成症(FOP)」で、チームによると、国内の推定患者数は約80人。筋肉や腱(けん)、靱帯(じんたい)の中に骨ができ、手足の関節の動きが悪くなって、呼吸筋に影響が出ると呼吸困難になることもある。

 治療薬候補はラパリムス(別名ラパマイシン)という商品名で既にリンパ脈管筋腫症の薬として販売されているが、新たな疾患への適用となるため、安全性や有効性を検証する治験が必要。対象は6歳以上60歳未満の患者20人で、今後は東京大、名古屋大、九州大の各病院でも実施する予定となっている。

 京大の戸口田淳也教授らのチームはFOP患者のiPS細胞から病気の特徴を持った細胞を作製し、薬の候補となる物質を加えて効果などを調べ、約6800種の物質の中から、ラパリムスの成分が異常な骨の形成を抑えることを突き止めた。

 進行性骨化性線維異形成症(FOP) 全身の筋肉や腱、靱帯などの中に、本来できないはずの軟骨や骨組織ができる難病で、関節や筋肉が動きにくくなる。発症には遺伝子の変異が関与しているとされるが、詳しいメカニズムは不明。難病情報センターによると、海外での発症率は200万人に1人といわれる。有効な治療法は見つかっていない。幼い頃から徐々に骨化が進行するケースが多く、つえや車いすが必要になることもある。

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