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帯状疱疹の新薬開発 「アビガン」の富山大・白木教授ら

(2017年9月8日) 【北陸中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

ウイルス増殖阻止 服用 1日1回だけ

画像新治療薬の効果を解説する白木公康教授=富山大杉谷キャンパスで

 痛みを伴い皮膚に帯状の赤い発疹が出る病気「帯状疱疹(ほうしん)」の新しい治療薬を、富山大大学院医学薬学研究部の白木公康教授(64)=ウイルス学=とアステラス製薬(東京都)が共同開発、国に承認された。白木教授は2014年に製造販売が承認されたインフルエンザ薬「アビガン」の研究・開発にも中心的に関わっており、「薬の都富山」から続けて新薬が生まれた。7日、医薬品会社「マルホ」(大阪市)が「アメナリーフ錠」として発売した。(山中正義)

 帯状疱疹は、小児期に感染した水疱瘡(みずぼうそう)と同じヘルペスウイルスの一種が原因の病気。体内に潜んでいたウイルスが、加齢や免疫の低下で再び活動して発症する。国内の患者は年間約100万人で、高齢者に多い。

帯状疱疹の新薬

 新薬は、ウイルスが体内でDNAを複製しながら増殖していく際に、必要となる酵素の働きを阻害する。従来の薬は、有効成分が腎臓で分解されて効き目が弱まるため、1日3回の服用が必要だったが、新薬はこうした影響はなく、1日1回の投与で済む。錠剤も小さくなり、飲みやすいなどのメリットがある。

 ヘルペスウイルスの増殖を阻む新薬は、海外の2社も開発を進めていたが、世界に先駆けて実用化に成功した。性器ヘルペスなどの病気への応用の可能性もあるという。白木教授は「世界の多くの人がかかっているヘルペス感染症の阻止も期待できる。海外の人にも役立てば」と話す。服用には医師の処方箋が必要。 

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