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病気治療のヒントに 講師の瓜谷教授に聞く

(2017年9月9日) 【中日新聞】【朝刊】【静岡】 この記事を印刷する

12日に第1回 酵母の秘密を解き明かせ

画像酵母の可能性について語る瓜谷真裕教授=静岡市駿河区の静岡大で

 静岡大と中日新聞の連携講座「健康・医療の可能性を拓く」の第1回「酵母の秘密を解き明かせ〜生命科学の発展を支える酵母たち」が12日午後6時から、浜松市中区の静岡大浜松キャンパスで開かれる。講師を務める理学部の瓜谷真裕教授(61)に、講座のポイントなどを聞いた。 (聞き手・相沢紀衣)

 −そもそもなぜ酵母に注目したのか

 酵母は人と同じ真核生物で、最もつくりが単純。研究することで、人の体の仕組みを明らかにし、病気を治すヒントを提供できると考えている。

 −いまの研究内容と講座の見どころは

 抗がん剤などに使われている薬「ラパマイシン」で働きが阻害されるタンパク質「TOR(トワ)キナーゼ」について酵母を使って調べている。これまで、がんにラパマイシンが効くことは分かっていたけれど、なぜそうなるのかは解明されていない。TORキナーゼはそれを解く鍵となる。将来的には、病気にもっと的確な治療ができるようになるかもしれない。講座では酵母愛のある私からのメッセージとして、酵母の可能性を伝えられれば。

 −講座は高校生など若者も参加できるように開始時間が夕方に設定してある

 高校生にとっては興味や目標を持つことが勉強のモチベーションになるのでは。今年から始まった「未来の科学者養成スクール」でも、専門分野の知識を生かして他分野の研究をしている研究者が講師にそろう。大学でもさまざまな知識を結びつけられる人を育てたいと思っている。若い世代にいい教育環境を提供できたらうれしい。

 うりたに まさひろ 名古屋大大学院理学研究科分子生物学専攻博士課程修了。静岡大理学部化学科助手、助教授を経て、2005年に現職。

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