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がん患者 日本海側で多め 国立センター分析 医療体制で格差も

(2017年9月20日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する
がんと診断された人数(10万人当たり)

 国立がん研究センターは19日、2013年に新たにがんと診断された人は86万2千人で、人口に対する患者の割合は北陸や山陰など日本海側で比較的大きいとする分析結果を公表した。部位別でも胃がんが日本海側、肝臓がんは西日本に多いなどの地域差が明らかになった。高齢化に伴い、当面患者の増加が続く見込みで、17年は過去最高の101万4千人になると予測している。

 地域差には生活習慣や肝炎ウイルスなどの感染が影響したと考えられる。一方、医療体制の格差が要因とみられる例もあった。同センターは「都道府県でがん対策を立てる際の材料にしてほしい」と話す。

 都道府県が行う「地域がん登録」のデータから全国の状況を推定。13年にがんと診断された人は12年比、3千人の減少で、分析方法を変えたためとみられる。だが、がん発症は高齢者に多いため、高齢化の影響で今後は増える見通し。

 男性の62%、女性の46%が一生のうちにがんになり、男性の25%、女性の16%ががんで死亡するなど男女差が大きいとの集計結果も公表した。

 人口10万人当たりの新たな患者が最も多かったのは、男性では広島の540人で、鳥取、石川と続いた。女性は広島、秋田、鳥取の順だった。別の計算方法では、富山、石川、京都、鳥取、広島で男女とも全国平均の1.1倍以上となった。

 がんの診断は多くないのに死亡が多い地域もあった。「検診で早期のがんを見つけられていない」「専門病院へのアクセスが悪い」などの原因が考えられる。

 胃がんは、多い地域が東北から日本海側と、紀伊半島に集中した。塩分摂取の多い地域と似た分布だという。

 喫煙との関連が非常に大きい肺がんは北海道や近畿が中心だが、女性では東京にも多い。肝臓がんは西日本で特に多く、主な原因である肝炎ウイルス感染の多い地域とほぼ一致した。

 乳がんは北海道、東京、広島、福岡など大都市を抱える地域で多かった。初産が遅いなど、都市型の生活様式が背景にあるとみられる。

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