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貨幣状湿疹から皮膚炎に

紙上診察室

(2017年9月26日) 【中日新聞】【朝刊】 この記事を印刷する

Q 貨幣状湿疹から皮膚炎に

 かゆみのある湿疹が全身に広がり、貨幣状湿疹といわれました。治療しても治らず、自家感作性(じかかんさせい)皮膚炎になりました。ステロイド剤と抗アレルギー薬で治療してもかゆみが治まりません。対処法は?(男性・55歳)

A 強いステロイド薬塗る

 貨幣状湿疹は湿疹の形がコインのように丸いものを指します。下腿(かたい)に出ることが多いですが、背中や腕など他の部分にも出て、かゆみを伴います。

 自家感作性皮膚炎は急性皮膚炎(貨幣状湿疹など)の治療が不十分でこじれたり、かきむしって細菌などに二次感染をしたりして起こります。かゆみのあるジクジクした湿疹が全身に広がり、治療してもなかなか完治しない皮膚炎です。

 相談者の場合、貨幣状湿疹が悪化して自家感作性皮膚炎となったものと考えられます。

 原因は特定できないことが多いですが、アトピー体質やかぶれやすい人、老人性の乾燥肌の場合などに起こりやすいです。

 治療は患部にステロイド外用薬を塗り、かゆみを抑える抗ヒスタミン薬などを内服します。湿疹をこじらせないために、強いステロイド外用薬をしっかり使って、早く症状を抑えこむことが重要です。

 日常ではかきむしらないことが大切です。かゆみは温まると強くなるので、保冷剤などで患部を冷やすとだいぶ落ち着きます。皮膚への刺激はできるだけ避けてください。着衣は刺激の少ない木綿にし、入浴時には体をこすり過ぎないことです。

 乾燥すると皮膚のバリアー機能が低下し、かゆみが強くなります。乾燥肌の人は日頃から保湿剤を塗ると良いでしょう。(東京医科大皮膚科教授)

画像坪井良治さん

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