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川崎病患者 過去最多

(2017年9月30日) 【中日新聞】【夕刊】【その他】 この記事を印刷する

NPO調査 15年、初の1万6000人超

川崎病の過去5年の患者数と罹患率

 乳幼児に多く、心臓の後遺症の恐れがある「川崎病」の患者が、2015年に初めて1万6千人を超え、過去最多となったことが、NPO法人「日本川崎病研究センター」(東京)の全国調査で分かった。16年はやや減少したが、依然高水準にあり、センターは「推移を注視する必要がある」と指摘。専門家は「症状があればまずは小児科を受診し、必要に応じて専門病院を紹介してもらってほしい」と呼び掛けている。

 川崎病は主に4歳以下の乳幼児がかかる。全身の血管に炎症が起き、高熱や発疹、イチゴのような舌の腫れなどの症状が出る。後遺症として心臓の冠動脈にこぶができ、心筋梗塞のリスクが増すこともある。1990年ごろから増加傾向にあるが、理由は分かっていない。

 センターによると、15年の患者数は1万6323人で、ゼロ〜4歳の10万人当たり発症者数(罹患(りかん)率)は330人。患者数、罹患率ともに82、86年の大流行を上回り、全国調査が始まった70年以降で最多だった。

 16年の患者数は1万5272人、罹患率は309人と、やや減少した。15、16年に1人ずつが死亡し、死因は心筋梗塞と急性硬膜下血腫という。

 都道府県別で見ると、15、16年の2年間で患者が多かったのは東京、神奈川、愛知、大阪。罹患率は埼玉、新潟、徳島などが高かった。調査は全国の医療機関の小児科が対象で、2年に一度、結果を公表している。

患者増の理由は不明

 全国調査の結果をまとめた自治医大の中村好一教授の話 川崎病の患者が増えている理由は分からない。今後、患者数が減少するのか、増加傾向が続くのかは何とも言えず、観察を続けるしかない。川崎病の原因は不明だが、熱帯地域から寒冷地域まで世界の広い範囲で発生しており、複数の微生物が発症の引き金となっている可能性がある。現時点で予防法はないが、発熱などの症状が出たら、まずはかかりつけの小児科を受診してほしい。

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