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成長ゆっくりな子の療育に 思わず熱中「発達支援玩具」 一般向けにも販売

(2017年10月6日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する
画像発達を支援するおもちゃで遊ぶ子どもたち。右の女の子は「回転式ドラム」を回している=いずれも東京都港区のクレヨンハウスで

 乳幼児の発達を促すおもちゃ「発達支援玩具」が注目されている。今までは発達が心配される子の療育などに使われてきたが、最近は一般の子向けにも販売されるようになってきている。(今川綾音)

 子ども向けの本やおもちゃをそろえる東京都港区の「クレヨンハウス」。売り場では、3歳から小学校低学年くらいの子どもたちが、おもちゃを手に熱心に遊んでいる。昨年8月に設けたこのコーナーには、常時十数種類の発達支援玩具が置かれている。

 コーナーの一角で女の子が遊んでいるのは、「回転式ドラム」という六角柱を横にした水車のような形のおもちゃ。六つの面には鏡やラメをちりばめた板などが貼ってあり、回転させると光を反射しながらカラカラという音を立てる。その近くでは別の女の子が、角張ったかばんのような木箱に夢中。箱にはさまざまな種類の鍵が付いた10枚の扉があり、女の子は鍵を外したりかけたりして、扉を開け閉めしている。

 これらのおもちゃは、年齢や発達度合いに応じて、成長に必要な刺激を与えるよう作られている。回転式ドラムは、子どもが光や音に関心を持つように促す。一般に子どもはゼロ歳で「大人の顔を2、3秒見つめる」「音の方向を探す」という動きをするとされるが、発達がゆっくりな子にそういった反応を促す効果が期待できる。

画像鍵付きの扉を開け閉めして遊ぶ女の子

 鍵付き扉の木箱は、鍵や扉を開け閉めしたり、中におもちゃを入れて回転させ、どの扉の中にあるかを当てさせたりして遊ぶ。楽しみながら指を動かしたり、記憶をつかさどる脳の領域を刺激したりする。

 発達支援玩具は、米国の教育心理学者や脳科学者を中心に1970年代から作られ始めた。一般的に知育玩具といわれるものと異なり、体のどこを動かすと脳はどう刺激され、どんな発達が促されるのかという研究に基づいている。日本では、発達障害児の保育支援をするNPO法人「国際臨床保育研究所」(奈良市)が2010年に輸入を始め、主に0〜6歳程度の軽度発達障害児や学習困難児の療育向けの教具として広めてきた。

 同研究所の勝山結夢(ゆむ)研究員(30)は「保育者が一緒に遊ぶことで、年齢に応じた発達を促せる。また、遊んでいる様子を見れば、その子の発達の度合いを確かめることもできる」と話す。

 クレヨンハウスがコーナーを設けたのは「純粋におもちゃとして面白い。結果として図形や数を把握する能力や記憶力などを伸ばせるのもいい」(岩間建亜(たけつぐ)副社長)と、より広く一般の子にも遊んでもらう狙い。東京、大阪の店舗にコーナーがある。利用者からは「あまりおもちゃで遊ばなかった子が、両手を使って遊ぶようになった」などの声が寄せられているという。

 子どもの成長を心配する親からの相談もあるというが、「成長には個人差もある。遊びを通じて自然に力を伸ばしていけばいい」と、岩間副社長は言う。

 クレヨンハウス店頭のほか、国際臨床保育研究所が通信販売している。研究所ホームページの「教育玩具」をクリックして「商品のご案内」のページに入り、「バケツ○段目を埋める」という枠内のタブをクリックすると、商品の詳細な説明などが見られる。

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