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「過労死なくす罰則強化を」 電通違法残業 高橋さん母が訴え

(2017年10月7日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する
画像ハンカチで目頭を押さえ記者会見する高橋まつりさんの母幸美さん=6日午後、厚労省で

 電通の違法残業事件で、過労自殺した高橋まつりさん=当時(24)=の母幸美さん(54)は6日、判決後に東京都内で記者会見し、「全ての企業が労務管理を改善してほしい。国は多くの犠牲者を生んでいる異常事態を認識して、過労死をなくすため罰則を強化してほしい」と訴えた。

 幸美さんは机に2枚のまつりさんの写真を置いて会見に臨んだ。1枚は入社前、米国に卒業旅行に行った際のもの。「まつりのことを語る時、まだ生きているのではないかと今でも思う」。涙をこらえるように口を固く結び、時折ハンカチで目頭を押さえた。

 判決は求刑通りとはいえ、巨大企業の電通に罰金50万円。幸美さんは労働者が亡くなった場合、労働基準法の罰則を強化するよう求め、代理人の川人博弁護士も「市民感覚として、少ないというのが多くの受け止めだろう。立法政策上、どう考えるかという問題に関わってくる」と述べた。

 幸美さんが今回の問題を公表したのは昨年10月7日。1年たった今、企業は労働時間管理や休日確保などの働き方改革に向けた取り組みを進め、政府は「最長で月100時間」などとする残業時間の上限規制を初めて導入しようとしている。

 それでも幸美さんの悲しみは消えない。「どうして世の中を変えたのがまつりの死でなくてはならなかったのか。世の中が変わっていくその時に、生きていてほしかった」と思いを語った。

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