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〈味な提言〉(1) 平均寿命と健康寿命 元気で長生き 食生活から

(2017年10月15日) 【中日新聞】【朝刊】【愛知】 この記事を印刷する

愛知学泉大家政学部准教授・管理栄養士 岡本康子さん

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 読者の皆さま、はじめまして。私、浜松生まれの父と、宮城県石巻市雄勝町生まれの母との間に生まれ、豊かな郷土食のもと育ちました。現在ご縁あって、浜松同様、徳川家康由来の岡崎に勤務しています。そしてこの春から名古屋市民になりました。よろしくお願いします。

 さて、本日は平均寿命と健康寿命を考えます。

 2016年の日本人の平均寿命は女性87.14歳、男性80.98歳で、いずれも過去最高を更新したことが7月27日、厚生労働省の調査で分かりました。

 表は10年のデータですが、健康寿命と平均寿命の差は男性約9年、女性約12.7年だったと示しています。

 日本の健康寿命は、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されています。

 平均寿命の延伸に伴い、健康寿命との差が拡大すれば、当然、医療費や介護給付費の多くを消費する期間が増大することになります。ゆえにその差を短縮することができれば、個人の生活の質の低下を防ぐとともに、家族の負担の軽減も期待できます。

 昨秋、ある民放テレビ番組で100歳以上で元気に長生きしている高齢者100人にアンケートをした結果で、以下の質問をまとめていました。「1週間に3回以上食べているもの」は1位・豚肉、2位・豆腐、3位・鶏肉、4位・サケ、5位・キャベツ、「1週間に3回以上飲んでいるもの」は1位・緑茶、2位・牛乳、3位・水、4位・コーヒー、5位・ヤクルトでした。さすが!と思うのは1位に豚肉が君臨したことです。豚肉は糖質の分解に役立つビタミンB1が多く含まれています。また「食事は何食食べているか」という問いに98人が3食きちんと食べていると答えていました。やはり健康で長生きするには食生活が大きく関与していることが分かります。

 皆さまが元気で健康になるための食の提言と、手軽に栄養を取るためのレシピ「今日の一品」を紹介していきます。今回はカボチャと豆乳のスープです。ぜひお試しください。ではまた来週、お楽しみに。

【カボチャと豆乳のスープ】

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<材料>(1人分)

カボチャ70グラム、無調整豆乳100グラム、シメジ20グラム、塩、こしょう

<作り方>カボチャは種を取り、ラップに包み、電子レンジで100グラム2分程度温め、その後、カットする/必要な分を取り分け、皮を除く/1人分70グラムと無調整豆乳をミキサーにかける/好みで塩、こしょう/皿に移し、洗ったシメジを入れ、ラップをかけ、電子レンジで1〜2分程度温める。

<栄養量>(1人分)

128キロカロリー、タンパク質3.7グラム、脂質2.5グラム、塩分0.1グラム、ビタミンC23ミリグラム、カルシウム30ミリグラム、イソフラボン28ミリグラム

<栄養のポイント>

イソフラボンの目安量は1日70〜75ミリグラム。女性のホルモンの働きを助けます。

 おかもと・やすこ 1957(昭和32)年、浜松市生まれ。日本大短期大学部家政科食物栄養専攻卒業。管理栄養士免許取得。放送大大学院修士(学術)、浜松医科大大学院医学研究科社会人博士課程満期修了退学。神経科浜松病院を経て、10年間子育て専念後、浜松医療センターなどで臨床栄養管理に専念。2015年に厚生労働大臣賞受賞(栄養改善事業功労)。17年4月から愛知学泉大家政学部家政学科管理栄養士専攻准教授。著書に「よくわかりすぐ役立つNST重要ポイント集」「糖尿病ケア 身近なコンビニを指導に活かす」など。

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