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<いきいき健康脳> 神経細胞

(2017年10月18日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

子どもの脳で次々と結合

画像イラスト・伊藤亜美

 皆さん、こんにちは。これから3回にわたって、私たちヒトの脳が、生まれてからどのように発達して成熟し、加齢していくかをお話しします。

 ヒトの赤ちゃんの脳の重さは、生まれたときは約350グラムといわれています。生まれたての赤ちゃんの体重が約3500グラムとすると、脳の重さは体重の約10分の1を占めていると考えられます。

 ちなみに、成人の脳の重さは約1500グラムですので、成人の体重を60キロとすると、脳の重さは40分の1程度です。つまり、赤ちゃんの脳は体重のより多くの部分を占めていると言えるでしょう。

 脳は外界からの刺激を処理して、適切な行動を行うための司令塔です。早くから発達する必要があるので、赤ちゃんの時から他の臓器よりも大きく成長しているのかもしれないですね。

 では、脳は生まれてからどのように育っていくのでしょうか。脳の中の神経細胞は、生まれてからは脳の一部の場所を除いて数は減っていくだけですが、神経細胞同士の結合、つまりネットワークはどんどん増えていきます。

 2歳頃になると、ネットワークの数は大人の2倍にまで達します。つまり、生まれてからは脳の中で道がどんどん作られていくのです。では、いつまでも道が作り続けられていくのでしょうか。

 実は、子どものある時期までは脳の中で道がたくさん作られていきます。その後、よく使う道は「高速道路」に作り替えられ、ほとんど使わない道は壊されていく、という過程を経ることが分かっています。

 では、なぜ子どもたちの脳はこのような複雑な変化をするのでしょうか。続きは次回でお話しします。(東北大加齢医学研究所教授・滝靖之)

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