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〈味な提言〉(2) 食品の機能 栄養・嗜好・生体調節

(2017年10月22日) 【中日新聞】【朝刊】【愛知】 この記事を印刷する

愛知学泉大家政学部准教授・管理栄養士 岡本康子さん

岡本康子さん

 読者の皆さま、お元気でお過ごしですか。栗のおいしい季節になりましたね。栗の旬は九月初旬から種類によりますが、11月下旬まで楽しめます。栗は、ギンナンやピーナツなどと同様に種実類に分類されます。栄養的には主成分は糖質ですが、ビタミンCやB1を含みます。栗を5個(約100グラム)食べるとビタミンC30ミリグラム(1日推奨量の3分の1弱ほど)、B1は0.21ミリグラム(同約5分の1)がとれます。

 先週は平均寿命と健康寿命の差についてお話しさせていただきました。元気で長生きをするためには栄養が重要。では栄養って何でしょうか。

 本日は食品の機能に触れていきましょう。

 食品には、生命維持に関わる最も重要な栄養機能(一次機能)、感覚に訴える嗜好(しこう)機能(二次機能)、生理作用に関わる生体調節機能(三次機能)の三つの機能があります。

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 栄養機能には皆さまご存じの糖質、タンパク質、脂質の三大栄養素、ミネラル、ビタミンなどがあります=図。嗜好機能は呈味成分(甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の五基本味のほか渋み、辛味など)、香気成分、色素。特に三つめの生体調節機能は体内のリズム調節や生体防御、疾病の予防・回復、老化防止機能を有する食品成分で、さまざまな研究がされています。

 栄養機能の三大要素は体を動かすエネルギーになり、この栄養素が効率よく働くためにビタミンやミネラルが補酵素として活躍します。

 ところでごはんをよくかむと甘味を感じませんか? 特にこの時期の新米はおいしいですね。この甘味はお米に含まれるでんぷんが口の中で唾液アミラーゼにより分解されたことにより起こります。ぜひ、この新米の季節、よくかんで、「あーでんぷんが分解されている〜」と思いながら甘味を感じてみてください。

 さて本日のメニューは、サンマのソテー、栄養素のポイントは体内で合成できない必須脂肪酸ドコサヘキサエン酸(DHA)・エイコサペンタエン酸(EPA)。DHAは脳を活発にし、EPAは血管を柔らかくし、動脈硬化の予防になる栄養素です。補足ですが、一人暮らしの方などは、電子レンジ用の魚焼き器を使うとお手軽です。

 ではまた来週、お楽しみに。

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【サンマのソテー】<材料・1人分>

サンマ(三枚おろし)60グラム、めんつゆ適宜

油少々、大根(おろして50グラム)、青じそ、スダチ

<作り方>サンマはめんつゆに10分ぐらいつける。フライパンを熱し、油をひき、サンマを焼く。★三枚おろし(魚屋さんにお願いすると楽)

<栄養量・1人分>214キロカロリー、タンパク質12.3グラム、脂質15.8グラム、塩1グラム、カルシウム39ミリグラム、ビタミンC21ミリグラム、ビタミンD6.8マイクログラム、DHA・EPA約1500ミリグラム

<栄養素のポイント>

大根は胃の粘膜を守り消化を促進する効果がある。

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