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無痛分娩の医師不起訴

(2017年10月31日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

京都地検 母子障害、時効目前で

 京都府京田辺市の医院で2012年、麻酔で痛みを和らげる「無痛分娩(ぶんべん)」の際に母子が意思疎通のできない重い障害を負った事故で、京都地検は業務上過失傷害の疑いで書類送検された院長の男性医師を嫌疑不十分で不起訴処分とした。処分は27日付。

 地検は「過失を認定するに足りる十分な証拠の収集には至らなかった」と説明。今月13日に府警が適切な処置を怠ったとして書類送検したが、公訴時効の成立が11月上旬に迫る中、捜査に十分な時間が確保できなかったとみられる。

 夫(55)は30日、記者会見し、「十分に納得できていない」と無念さをにじませ、「学会でこうあるべきだというやり方は示されているが義務化されていない。より安全な無痛分娩を目指す取り組みが止まらないようにしてほしい」と訴えた。公訴時効の成立が迫っており、夫らは今後、検察審査会に審査を申し立てない方針。

 男性医師は、12年に無痛分娩のためロシア人のエブセエバ・エレナさん(40)に「硬膜外麻酔」を行った際、高濃度の麻酔を過剰に注入するなどし、エレナさんと長女みゆきちゃん(4つ)が寝たきりになる障害を負わせた疑いが持たれていた。

 家族は医院に対し約9億4千万円の損害賠償を求める訴訟を京都地裁に起こしている。

 無痛分娩を巡っては、誤った処置で母子が亡くなったり、障害が残ったりする事故が相次いで発覚。大阪府警は今月6日、大阪府和泉市の産婦人科医院で妊婦が死亡した問題で、業務上過失致死の疑いで院長を書類送検している。

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