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〈中日病院だより〉(70) ピロリ菌(上) なぜ感染?

(2017年10月24日) 【中日新聞】【朝刊】【愛知】 この記事を印刷する

離乳食期 親の唾液が要因

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 胃の不快感を繰り返すとき、慢性胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍などが疑われます。神経性など別の原因もありますが、しつこく再発する場合はピロリ菌に感染していることが多いです。

 研究では、感染による炎症が続くと起きる「萎縮性胃炎」が胃がんの発症の危険性を高める一方、除菌をすれば胃がんの発症が抑えられる可能性が示されており、萎縮性胃炎の患者さんには除菌を強く勧めています。

 感染経路ははっきり解明されていません。以前は処理が不完全な生活用水への混入が原因と疑われていましたが、衛生環境がよくなった現在は、感染者の唾液を介して感染すると考えられています。

 胃酸の分泌や胃粘膜の免疫機能が不十分な幼少期、特に離乳食が始まる生後4〜8カ月ごろに保護者が食べ物をかんで与える行為が大きな要因とされています。大人になってからの感染は急性の胃粘膜病変を起こすことはありますが、一過性に終わる可能性が高いです。(山田尚史内視鏡センター部長・談)

 中日病院 名古屋市中区丸の内3の12の3。(問)中日病院=052(961)2491

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