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ホルモン補充中止で体調悪化

紙上診察室

(2017年11月14日) 【中日新聞】【朝刊】 この記事を印刷する

Q ホルモン補充中止で体調悪化

 5年前、更年期障害の治療でホルモン補充療法(HRT)を始めてよくなりました。しかし最近、HRTを中止したら体調が悪化しました。再開した方がいいですか。(女性・57歳)

A 専門医の検診受け再開

 更年期障害の治療で医学的に有効性が高いとされているのは減少した女性ホルモンを補充するHRTです。他にも漢方や対症療法などがあります。

 国内では、頭痛には頭痛薬、不眠には睡眠薬といったように症状を抑える対症療法が多く、HRT普及率は1〜2%程度です。一方欧米では20〜30%です。対症療法のみでは、すっきりと良くならないことが多く、薬の種類が増えてかえって副作用が出ることもあります。

 HRTは更年期障害の改善のほかに、骨量増加、皮膚の保湿効果なども期待できます。

 一方で乳がんのリスクがわずかに増加し、少量の月経のような出血などがあります。ただし専門医による年に一度の定期検診を継続して受け、定期的にチェックしていれば、それほど心配はありません。

 HRTを5年ほど行えば、更年期障害は治まっていくのが普通です。それ以上続ける場合は、骨粗しょう症や脂質異常症などの予防、老化を遅らせるのが目的となります。

 相談者は5年間HRTを行い体調が良いということですから、専門医の下で定期検診を受けながら継続しても医学的に特に問題はなく、さらに骨粗しょう症などの予防にもなります。

 ただし、ホルモン剤の服用量は一般的には年齢が上がるとともに減らしていく必要があります。(小山嵩夫クリニック院長)

画像小山嵩夫さん

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