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三重大病院 子宮頸がん患者治療 手術支援ロボで子宮全摘成功

(2017年11月16日) 【中日新聞】【朝刊】【三重】 この記事を印刷する

県内初 担当講師「将来は主流に」

画像子宮の全摘出に県内で初めて成功したロボット「ダビンチ」=津市の三重大病院で

 三重大病院(津市)は、子宮頸(けい)がん患者に対し、内視鏡手術支援ロボット「ダビンチ」(米のインテュイティブ・サージカル社製)による子宮の全摘出手術に県内で初めて成功したと発表した。今年3月に初成功。これまでに計8人に手術を行い、いずれも成功したとしている。(鈴木里奈)

 ウイルスに感染し子宮の入り口付近にできる子宮頸がんの患者は、同病院によると2012年時点で国内で約1万900人で、同病院も昨年度は約100人が治療した。若年層の患者が増え続けているのが特徴だという。

 子宮頸がん治療には、従来のように腹部を大きく切開する必要がない腹腔(ふくくう)鏡下手術があり、5〜12ミリの穴を数カ所開けるだけで患者に負担が少ない「低侵襲」とされる。同病院でも16年9月に1例目を成功させ、これまで計10例が無事に行われた。

 しかし、より病状が悪化した子宮頸がんでの子宮全摘出については現在、腹腔鏡下手術が適用できない。このためダビンチを活用。立体のモニター映像を見ながら遠隔操作する医師の腕の動きに連動してロボットで手術でき、人間のような手ぶれによる誤差を生じることなく、より安全性が高い。

 腹腔鏡下手術と同様に腹部に5〜12ミリの穴を数カ所開けて機械を差し込んで処置。開腹手術に比べ出血量も少ないため患者の負担が軽く、術後5、6日で復帰できる。傷が小さいため、術後の見た目も良いという。

 現在日本で約240台以上が導入されており、三重大も15年2月から1台導入し、泌尿器科手術に使用していた。子宮頸がん治療では今年3月に子宮全摘出に成功。その後も6月末に4センチを超える大きな腫瘍の全摘出に成功するなど、累計8件の手術を安全に終えた。

 産科婦人科学の近藤英司講師(46)は、「肉眼で見えにくかった骨盤の奥も見えるようになり、医師にとっても施術しやすくなった。将来的にはロボットが主流になっていくと思う」と話した。

画像近藤講師

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