つなごう医療 中日メディカルサイト

住民投票 道開くか 野洲市民病院

(2017年11月18日) 【中日新聞】【朝刊】【滋賀】 この記事を印刷する

あす告示 駅前建設賛否

画像野洲市民病院の整備が計画されるJR野洲駅南口の市有地=同市小篠原で

 野洲市が計画するJR野洲駅南口での市民病院整備を巡り、賛否を問う同市初の住民投票が19日に告示される。建設場所をめぐり市と議会の対立は長期化しており、住民の1票が解決への道を開いてくれればと期待されている。(平井剛)

 市が計画する市民病院は9診療科、ベッド数199床を備えた6階建て。立体駐車場を含めた整備費は概算で101億9808万円で、2021年春の開院を目指している。

 市内には中核的医療拠点として民間の「野洲病院」があるが、老朽化に加え、多額の債務を抱えている。このため市は新たな医療機関の拠点として、公立病院を整備する基本構想を14年3月にまとめた。

 順調に進むかにみえた計画は、15年に入って頓挫する。議会との対立が始まるのだ。問題となったのは建設場所だ。

野洲市民病院を巡る経過

 市は12年2月に大手ビール会社から野洲駅南口に9345平方メートルの土地を購入していた。駅前に整備すれば患者の通院に便利で、医師や看護師の確保にも有利になるとの判断だった。しかし反対派の議員は「駅前には病院よりもにぎわいを生む商業施設が必要」と反論。多額の整備費による市財政の悪化を懸念して「野洲病院を建て替えて対応すべきだ」などと主張した。

 15年5月の定例会で、病院の基本設計費を計上した補正予算案を否決したのを皮切りに、市が提案した病院関連予算案をこれまで6度否決。市議会での議論が行き詰まるなか、「住民の意向を確かめるべきだ」として、今回の住民投票実施が決まった。

 野洲病院以外に市内には総合病院がなく、病院推進派も反対派も「市民病院が必要」との考えでは一致している。焦点は「駅前に造るべきかどうか」に絞られる。

 各議員とも「住民投票の結果には従う」との姿勢。住民投票を執行する山仲善彰市長は「結果を議会がどう尊重するのか、熟議してもらいたい」と話している。

中日新聞広告局 病医院・薬局の求人