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3薬混合 認知症に有効 京大 iPSで発見、原因物質減

(2017年11月24日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

 脳内に蓄積し、アルツハイマー病の原因物質の一つとされるタンパク質「アミロイドベータ」を減らす3種類の化合物の組み合わせを、患者の人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って見つけたと、京都大の井上治久教授(幹細胞医学)らのチームが21日付の米科学誌電子版に発表した。

 3種の化合物はパーキンソン病の薬「ブロモクリプチン」、ぜんそくの薬「クロモリン」、てんかんの薬「トピラマート」。既存薬だが、アルツハイマー病の薬として使うには今後、動物実験や臨床研究が必要になる。

 井上教授は「患者での有効性や投与量はまだ分からないが、予防薬や治療薬になる可能性がある」と話している。

 研究では、遺伝と関係がある家族性アルツハイマー病患者の皮膚や血液の細胞から作ったiPS細胞を、脳の神経に変化させた。

 この脳神経はアミロイドベータの量が多いというアルツハイマー病の特徴を持っており、チームが、アミロイドベータの産生量を減らせるか、約1250種類の既存薬を試したところ、今回の3種類を組み合わせて投与した場合が最も減った。

 家族に患者がいない孤発性のアルツハイマー病患者と、家族性の患者のiPS細胞からそれぞれ作製した脳神経に、3種類を投与した実験では、アミロイドベータがいずれも30〜40%減少し、新たな薬の候補となることが分かったという。

 安全性などの情報が多い、既存薬の中からアルツハイマー病薬の候補を探していた。

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