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ウィッグ、メークで目立たなく オレンジクローバー 取り組み 県内で広がる

(2017年11月24日) 【中日新聞】【朝刊】【福井】 この記事を印刷する

がん副作用 ケア任せて

画像アピアランス・ケア教室でがん患者らにメーク方法などを紹介する河内さん(中央奥)=福井市の県済生会病院で

 がん治療による脱毛や肌の黒ずみなど、外見への副作用に悩む患者を手助けする取り組み「アピアランス・ケア」が県内でも広がっている。国立がん研究センター(東京)指定の研修を修了し、患者の見た目のケアに当たる「オレンジクローバー」に今月、県内では看護師ら3人が新たに加わり、5人に増えた。患者からの相談を受けるだけでなく、ウィッグ(かつら)の使い方やメーク方法を紹介する教室を開いている病院もある。 (籔下千晶)

 国立がん研究センターによると、医療技術の進歩によりがんの生存率が上昇。通院しながら治療を続ける患者が増え、外見の変化が気になって今まで通りの生活が送れない人もいる。このため同センターはオレンジクローバーの研修を2012年に開始。年1回ずつ開催される「基礎編」と「応用編」の研修を2年かけて受講すると、オレンジクローバーのバッジを取得できる。

 オレンジクローバーは現在、全国に335人いる。県内では今月「応用編」の研修を終え、福井大医学部付属病院(永平寺町松岡下合月)に1人、県済生会病院(福井市和田中町舟橋)に2人のオレンジクローバーが誕生した。福井赤十字病院(同市月見2)では3年前から、県済生会病院では昨年からそれぞれ1人が活動している。

 福井大医学部付属病院では初めて、看護師の桑原希恵さんがオレンジクローバーになり、ウィッグの試着会などを開いている。桑原さんは「院内のほかの看護師ともアピアランス・ケアの知識を共有したい」と患者の支援に意欲を見せる。

 県済生会病院では15年から定期的に「アピアランス・ケア教室」を開いてきた。昨年、河内康恵看護師長がオレンジクローバーに。がん患者やその家族ら毎回20人ほどが参加している。

 今月10日に開かれた教室では、顔色が良く見える化粧品の使い方や、爪を守るための付け爪を河内さんが紹介。「無理をせず、自分らしくいられる方法を探して」と呼び掛けた。

 3年前から同病院でがん治療を続けている女性患者(47)は現在、発毛に悩んでいるといい「気分によってかつらを変えることに挑戦してみたい」と笑顔で話した。

 河内さんは「他の病院との連携も考えながら、がんになっても働ける社会づくりに貢献したい」と話す。

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