つなごう医療 中日メディカルサイト

多系統萎縮症で漢方薬の効果は

紙上診察室

(2017年11月28日) 【中日新聞】【朝刊】 この記事を印刷する

Q 多系統萎縮症で漢方薬の効果は

 多系統萎縮症と診断され、薬の服用とリハビリをしていますが、難病とのこと。漢方薬などがいいと聞きましたが、効果がありますか。(女性・70歳)

A 改善へ試してもいい

 多系統萎縮症はゆっくりと進行する神経難病のひとつで、原因は十分に解明されていません。症状の特徴により3つのタイプに分けられます。

 一番多いのは、歩行のふらつき、ろれつが回らない、手の細かい動きができなくなるなどのタイプです。2つ目は、表情に乏しく、筋肉がこわばり、動作が遅くなるなどパーキンソン病と似た症状が出るタイプで、最初は、パーキンソン病と区別ができない場合もあります。3つ目は、立ちくらみと尿失禁など自律神経障害の症状が強く出るタイプです。いずれのタイプも進行すると症状は重なってきます。

 完全に治す治療や予防法はありませんが、症状に合わせて対症療法をしていきます。ただ進行すると効果はなくなってきます。主に使われる薬には、ヒルトニン(点滴)やセレジスト(飲み薬)があります。

 ご相談の漢方薬は報告が少なく、科学的に効果が証明されていません。立ちくらみなどの自律神経症状を改善するために試しても問題はないでしょう。研究段階ですが、一部の医療機関でコエンザイムQ10の補充療法が行われています。

 リハビリは残っている運動機能の活用、維持に大切なので、できるだけ続けましょう。現在の生活、動作を少しでも維持することが大切です。できることを積極的にしてください。(慶応大医学部神経内科専任講師・伊東大介さん)

伊東大介さん伊東大介さん

中日新聞広告局 病医院・薬局の求人