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患者が望む「みとり」とは 草津 医師ら意見交換

(2017年11月29日) 【中日新聞】【朝刊】【滋賀】 この記事を印刷する
画像みとりのあり方について考える参加者たち=23日、草津市の草津総合病院で

 在宅医療に関心のある医師らを対象にしたセミナーが草津市矢橋町の草津総合病院であった。県内の病院や診療所に勤務する医師のほか、看護師や薬剤師、介護職員など約190人が集まり、高齢者の終末期医療のあり方について意見交換した。(浅井弘美)

 「患者の希望に沿えるみとり」をテーマにした討論では、7〜10人ずつのグループに分かれ、2つの事例を検討した。介護施設で最期を望む男性のケースは、入所時に男性がアルツハイマー型認知症などを患い、終末期の意思確認書を家族が代筆したという設定。参加者から「5年も経てば状況は変わる。家族の意思決定をうのみにせず、その時その時、家族に聞く必要があるのでは」などの意見が出た。

 自宅で妻を介護していた別の男性のケースは、男性ががんで余命3カ月と診断された。妻は自分が入院した時に養育病棟に預けたが、その後死亡し、男性は自宅療養を望んでいるという内容に「本人の気持ちは不安定になっている。もう一度、意思確認を行い、緩和ケアやホスピスなどの選択肢もあることを伝える必要がある」といった声が挙がった。

 この日は、県医師会や県栄養士会などの専門家から、終末期患者の体の変化や栄養管理に関する講義もあった。参加した大津赤十字病院緩和ケア科の三宅直樹部長(59)は「とても勉強になった。在宅医療を進めるには、医師や看護師など多職種でケアしていくことが必要で、包括的な医療が大切だ。患者中心の医療を地域でやっていかなければいけない」と話していた。

 セミナーは、団塊の世代が75歳以上になる2025年を見据え、在宅医療に従事する医師を増やすことを狙い、県と県医師会が13年から年1回開催。県によると、在宅医療に携わる医師は現在約300人おり、年8〜14人程度増やすことを目標にしている。

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