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<いきいき健康脳> 脳と飲酒

(2017年11月29日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

飲めない人は特に注意

 皆さん、こんにちは。前回、大人の脳がどのように加齢していくかをお話ししました。今回から脳の加齢に悪い影響を与えるものは何かを、何回かにわたってお話ししたいと思います。

 皆さんは脳に悪いことといえば何を考えますか。なかなか思い付かないかもしれません。でも、体に悪いことは何ですかと聞けば、お酒やたばこ、暴飲暴食や運動不足、あるいはストレスをため込むなど、いろいろ思い浮かぶはずです。

 実は、体に悪いことと脳に悪いことは、重なっている部分が多いのです。脳は体の一部なので、当然といえば当然かもしれません。今回は、その中でもお酒に関するお話をします。

 「さあ、一日も終わり、1杯飲んでリラックスしよう」。そう思っている人には耳の痛い話で大変恐縮ですが、脳に悪いことの一つ、それは飲酒です。

 アルコール依存症になると、脳の前頭葉という部分の萎縮が見られることは医学的に知られています。が、依存症でなくても、お酒を飲めば飲むほど脳は萎縮することが最近の研究で分かってきました。

 お酒は百薬の長だから体にいいはず、と思い込んでいる人も多いかもしれませんが、やはり脳には良くありません。こんなことを聞いたら、今晩のお酒がまずくなると感じた人は、ぜひ最後まで読んでください。

 さらに分かってきたことは、お酒に強い人、つまり飲んでも顔が赤くならない、頭が痛くならない人は、少量だとあまり問題が無いということです。逆に、お酒に弱い人は悪い影響が出やすいことも判明しています。

 ですから、飲める人はほどほどに、飲めない人は無理をしないことが脳も体も健康に保つ上で大切です。(東北大加齢医学研究所教授・滝靖之)

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