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専門外来 がん患者ゲノム解析 最も効く薬選択

(2017年12月1日) 【中日新聞】【朝刊】【岐阜】 この記事を印刷する

美濃加茂 木沢記念病院に開設

画像開設した専門外来を説明する山田理事長(左から2人目)ら=美濃加茂市の木沢記念病院で

 美濃加茂市古井町の木沢記念病院は、がん患者のゲノム(全遺伝情報)を調べて、最適な治療法を提案する専門外来「がんゲノム診断・診療センター」を開設した。患者ごとに異なる遺伝子変異のタイプを特定し、一人一人に合った薬を選ぶ。最先端のがんゲノム医療で、日常の診療に導入するのは東海地方の医療機関で初という。(平井一敏)

 センターでは、がんに関わる160種類の遺伝子を調べる「プレシジョン検査」を活用。患者のがん組織や血液を外部の検査センターに送って解析し、発見された遺伝子変異のデータに基づき同病院の医師が治療法を決める。

 従来の抗がん剤治療で十分な効果のなかった各種がん患者らが対象で、最短3週間で結果が分かる。公的医療保険は使えず、検査費の全額約70万円が患者の自己負担となる。11月29日から診察を始め、2人が受診した。

 従来のがん治療薬は肺や肝臓などの臓器別に選ばれていた。だが、同じ臓器のがんでも、患者によって遺伝子変異のタイプが違い、効く薬や副作用の出方も異なる。

 木沢記念病院を運営する社会医療法人厚生会の山田實紘(じつひろ)理事長は「遺伝子解析をすれば、より的確な治療ができる。がん患者を救うため、ゲノム医療を進めていく」と話している。

 この検査を採用する医療機関は北海道がんセンター(札幌市)、慶応大病院(東京都新宿区)に続き3カ所目。両機関ではこれまでに約250人が検査を受けた。治療薬の選択につながる遺伝子変異が見つかった確率は72%で、結果に基づく治療を実際に受けた患者は10%ほどという。

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