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がん時短勤務 7割未整備 主要企業 在宅も同様 両立進まず

(2017年12月3日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する
がんと仕事の両立支援で企業が導入している主な制度の割合

 国民の2人に1人はがんになり、患者の離職が大きな問題となる中、患者が働きながら通院や負担軽減に利用できる短時間勤務制度や在宅勤務制度を整備していない主要企業がそれぞれ約70%に上ることが、共同通信のアンケートで分かった。雇用継続に配慮する努力義務を企業に課した改正がん対策基本法が成立して9日で1年になるが、両立を後押しする柔軟な働き方が十分広がっていない実態が浮き彫りになった。

 アンケートは11月、トヨタ自動車やパナソニックなど主要108社に実施し、91社が回答した。

 がんは進行度合いや部位で個人差があり、必ずしも長期療養が必要なわけではない。医療の進歩で治療しながら働ける人は増えているが、放射線治療など定期的な通院が必要な場合や体調不安がある人に有用な短時間勤務を導入しているのは28.6%、在宅勤務は30.8%にとどまり、それぞれ71.4%、69.2%が未整備だった。時間単位の年次有給休暇は33.0%にとどまる。

 75.8%ががん検診を実施する半面、がんになった場合の相談窓口やマニュアルがあるのは56.0%、復帰支援プログラムは36.3%だった。両立には周囲の理解が欠かせないが、管理職研修や社員啓発を実施しているのはわずか23.1%。

 一方、長期療養もできる有給の休暇制度は充実している。未消化の法定の年次有給休暇を積み立てられる制度があるのは79.1%に上る。年次有給休暇とは別に、仕事以外の理由で病気やけがをした際に有給で休める「私傷病休暇」は52.7%、始業や終業時間を早めたり遅くしたりする「フレックスタイム制」も62.6%が導入していた。

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