つなごう医療 中日メディカルサイト

診療報酬1%弱下げへ 最終調整 医療費4000億円削減

(2017年12月13日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

診療報酬1%弱下げへ 最終調整 医療費4000億円削減

 政府、与党は12日、医療機関に支払う診療報酬について、来年4月の改定で全体を1%弱引き下げる方向で最終調整に入った。薬の公定価格である「薬価部分」を1.3%程度引き下げる一方、医師らの技術料や人件費に当たる「本体部分」は0.55%アップさせることも判明。差し引きではマイナスとする。税金や保険料、1〜3割の患者負担を合わせた医療費4千億円程度の削減につながる。

 全体引き下げは2016年度の前回改定に続き2回連続。社会保障費の膨張を抑えつつ、本体部分は前回改定の0.49%増を上回る形にして自民党の有力支持団体の日本医師会(日医)に配慮を示す狙いがある。また介護サービス事業所に対する介護報酬と、障害福祉サービスの報酬は0.5%未満の小幅増とする方向で検討する。3つの報酬改定が重なるのは6年に一度で、来年度予算編成の最大の焦点。週内にも事実上決着させ、来週に正式に決める。

 政府は来年度予算で高齢化に伴う社会保障費の自然増を1300億円圧縮する目標を掲げているが、薬価引き下げで1500億円程度を捻出できるため、達成にめどが付いた。厚生労働省はこのほか薬価制度改革や、薬局に対する調剤報酬カットなどで診療報酬の本体部分と介護、障害福祉3つの報酬をプラスする財源を確保したい考え。

 厚労省の調査では、精神科を除く一般病院は16年度の利益率が全国平均マイナス4.2%の赤字で、経営状況が悪化している。政府が来年の春闘で産業界に3%の賃上げを求めていることからも、日医や自民党厚労族議員は、人件費など経営に直結する診療報酬の本体部分について、前回改定の0.49%増を上回る引き上げを求めている。介護や障害福祉の事業所も同様に利益率は下がっていたが、黒字は維持できており、改定率のプラス幅は診療報酬の本体部分を下回りそうだ。

中日新聞広告局 病医院・薬局の求人