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〈中日病院だより〉(78) 禁煙したい?(5) 「節煙してゼロに」は幻想

(2017年12月19日) 【中日新聞】【朝刊】【愛知】 この記事を印刷する
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 禁煙に高い効果を示す内服薬バレニクリン(商品名チャンピックス)は、喫煙者が陥っているニコチン依存症そのものを治療する薬です。多くの人には健康保険が適応され成功率は6、7割と従来のニコチンガムやパッチに比べ2倍以上。昨年から35歳未満の人は喫煙本数を問わず、保険診療が可能になりました。

 この薬は、たばこのニコチンの代わりに脳の「ニコチン受容体」に結合するため、たばこを吸っても煙がまずくなります。さらに脳でニコチンと似た効果を発揮するので、たばこをやめた時のイライラ感(離脱症状)も抑えてくれるのです。

 節煙していって最終的にゼロに、というのは幻想。たばこは一本でも吸うとニコチン依存症が再発します。離脱症状など身体的な依存は約3カ月でなくなりますが、心理的依存は何年も続きます。再び喫煙してしまう人は心理的依存のために始めてしまうことが多いようです。酒席でたばこを吸う人に勧められて喫煙者に戻ってしまうことも。自分の病気や子どもの誕生など動機がある方がやめやすいと思います。禁煙希望の皆さまはお気軽に来院ください。(池田信男病院顧問・談)

 中日病院 名古屋市中区丸の内3の12の3。(問)中日病院=052(961)2491

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