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朝ご飯食べて心と体温かく 羽島高が生徒に振る舞う

(2017年12月16日) 【中日新聞】【朝刊】【岐阜】 この記事を印刷する

欠食や偏食多く 好評「一日寒さ感じない」

画像授業前、学校で作った朝食を食べる生徒と田下助教諭(左から2人目)=羽島市の羽島高で

 羽島市の羽島高校が、希望する生徒に月1回、学校の予算を活用し無料で朝ご飯を振る舞っている。朝食を取らなかったり、お菓子で済ませたりする生徒が思いのほか多いため。朝食が生む「元気」の大切さに気付いてもらおうと始めた。(水越直哉)

 眠たそうな顔の生徒たちが登校する午前8時すぎ。玄関の隣にある調理室に作りたての朝食が並んだ。メニューは、湯気が立ち上る「けんちんうどん」と「いなりずし」。食べ終えた生徒は、ほっとひと息つき、授業が始まる教室へ向かった。

 食べたのは先生が事前に声を掛けた12人と、「いいにおい」につられて入ってきた約30人。普段は食パンだけで済ませるという3年横井蘭さんは「体が温まりました。おなかも昼まで持ちそう」と顔をほころばせた。

 「朝みそ汁プロジェクト」と名付けられた取り組みは、10月から始まった。仕掛け人は養護助教諭の田下真有さん(35)。1年前、自らの研究のため朝食に関するアンケートを2年生170人に取ったところ、2〜3割の生徒が「朝食を食べていない」との回答だった。さらに気になったのは「食べた」とした生徒の約半数が、バウムクーヘンやアイス、菓子で済ませている点だった。

 「学校でお菓子のごみをよく目にするし、早弁してる子もいっぱい。朝食を抜くと免疫力が下がり、授業にも集中できない。このままでは良くない」

 上司に相談し、簡単に栄養を取れるみそ汁を作って配ることに。10月は炊き込みご飯も提供した。生徒に意見を聞くと「早弁せずにすんだ」「一日中、寒さを感じなかった」という前向きな意見ばかりだった。

 これまでに3回提供。2回目の提供となった11月以降は、栄養士を目指す生徒もメニュー考案や調理に関わってくれた。来年2月までは続ける予定だ。

 提供後、保健室に来て礼を言う生徒もおり、田下さんは「感謝の心も学んでくれている」と実感。「こうしたことが記憶に残れば、今だけじゃなく将来、家庭を持ってからも朝食を大事にしてくれると思うんです」と期待している。

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