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薬局車両を導入 被災地で調剤 県薬剤師会 鈴鹿医療大研修にも活用

(2017年12月21日) 【中日新聞】【朝刊】【三重】 この記事を印刷する
画像モバイルファーマシーを背景に握手する西井会長(左)と高木理事長

 県薬剤師会は、災害時に被災地で薬を調剤する移動薬局車両「モバイルファーマシー」を導入した。設置と管理は鈴鹿市の鈴鹿医療科学大が担当し、平時は薬剤師や学生の研修などに活用する。20日には、同市南玉垣町の医療科学大白子キャンパスで覚書の調印式があった。(山本克也)

 車両には点滴薬などの無菌調剤ができるスペースをはじめ、電子てんびんや粉薬の包装機、発電機や水タンクなどを備え、3人が寝泊まりできるスペースもある。県の補助金を活用し、1427万円かけて導入。薬剤師会によると、東日本大震災で被災した宮城県などに次いで全国7番目で、大学での運用もあまり例がない。

画像モバイルファーマシーに設けられた錠剤棚=いずれも鈴鹿市の鈴鹿医療科学大白子キャンパスで

 平時は、大学生の薬学教育のほか、在宅医療を念頭に置いた薬剤師向けの研修、イベントでの活用などを想定している。薬剤師会と大学は今年6月、薬剤師の資質向上と学生の育成などに向けた包括協定を結んでおり、今回の車両の導入が最初の連携事業となった。

 県薬剤師会は、阪神大震災以降の災害で被災地へ派遣された薬剤師からの報告を基に、車両の導入を検討してきた。調印式で西井政彦会長は「災害時には素早く現地に赴き、調剤拠点としての運用を図りたい」とあいさつ。大学の高木純一理事長は「災害を想定した学生の教育に役立てる」、豊田長康学長は「地域包括ケアシステムでのチーム医療の必要性を踏まえ、薬剤師の役割への理解を深めるのに有効」と述べた。

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