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〈味な提言〉(11) 緑系フィトケミカル デトックスや殺菌効果

(2017年12月24日) 【中日新聞】【朝刊】【愛知】 この記事を印刷する

愛知学泉大家政学部准教授・管理栄養士 岡本康子さん

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 読者の皆さんお元気でいらっしゃいましたか。今日はクリスマスイブ、なんだか、子どものようにわくわくしますね。

 今回は緑系のフィトケミカルを紹介します。私の担当する栄養カウンセリング論の授業では、相手の心理状態を知り、お互いの信頼関係を築くために色の心理学も勉強します。好きな色やその時選ぶ色によって大まかな性質、その時の心理状態が推測できるそうです。緑色は安定感を表し、気持ちを落ち着かせ、リラックスさせる効果があります。

 野菜の緑系の色素成分はクロロフィルです。別名・葉緑素と呼ばれ、細胞の中の葉緑体に存在し光合成に関わる物質です。クロロフィルの構造は、酸素を運ぶヘモグロビンと似ていますが、ヘモグロビンは鉄と、クロロフィルはマグネシウムと結びつきます。

 クロロフィル(主成分マグネシウム)は体内からコレステロールやダイオキシンなどの余分なものを排出するデトックス効果を持っています。その結果、血流が良くなり動脈硬化、高血圧の予防効果、さらに消臭・殺菌効果なども期待されています。ホウレンソウ、ブロッコリー、シュンギク、オクラ、モロヘイヤ、アシタバ、緑ピーマン、ニラ、パセリなどが緑系のフィトケミカル・クロロフィルを含む野菜です。

 シュンギクは前回お話しした菊の花同様、テルペンという香り成分で自律神経を安定させ、胃腸の働きを高めたりする作用があるといわれています。あわただしい年の瀬はカリウムやカルシウム、鉄分が豊富なシュンギクを鍋の材料に用い、心もほっこりしてみてはいかがでしょう。

 また、この時期、縮みホウレンソウをみかけます。ホウレンソウは寒い冬の時期はハウス栽培が中心になります。しかし、昔からの栽培方法である露地栽培、冷温にさらす処理(寒締め)をすることで、寒さに耐えられるように葉が厚くなり体内養分を濃縮して葉が縮みます。そして低温ストレスによりホウレンソウは、甘味が増し、ビタミンC、ビタミンE、βカロテンなどの栄養価も高くなるそうです。

 本日の一品は今が旬の縮みホウレンソウと亜鉛を多く含むカキを使いました。ぜひお試しください。では、また来年、皆さんが健康でよいお年をお迎えできますように。

本日の一品

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 カキとホウレンソウのグラタン風

<材料 1人分>

カキ3〜4粒約60グラム、生マッシュルーム20グラム、バター5グラム(オリーブ油、サラダ油でも可)、にんにく1かけ、白ワイン大さじ1/2(料理酒でもOK)、ホウレンソウ60グラム、ホワイトソース:小麦粉10グラム、バター10グラム、牛乳70ミリリットル、塩・こしょう少々

<作り方>

バターをひいたフライパンにスライスしたにんにく、マッシュルームを入れ炒める。カキ(塩でよく洗い水を切る)、白ワインを加え、十分加熱し、塩・こしょうで味を調える。ゆでたホウレンソウをカキとまぜる/ソテーしたカキ、ホウレンソウなどをホワイトソースで絡め、器に盛る

ホワイトソース:耐熱容器にバター、小麦粉を入れ、電子レンジでふたなしでバターが溶ける程度まで加熱。牛乳を加えよくまぜ、さらに10分加熱。だまにならないよう途中でかきまぜる

<栄養量 1人分>

226キロカロリー、タンパク質6.9グラム、脂質14グラム、塩分0.88グラム、ビタミンA307マイクログラム、ビタミンK165マイクログラム、ビタミンB125.8マイクログラム、葉酸152マイクログラム、カルシウム134ミリグラム、亜鉛3.5ミリグラム、鉄1.8ミリグラム

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