つなごう医療 中日メディカルサイト

造血移植の副作用 診療科が連携治療 愛知医科大 センター新設

(2017年12月27日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

 愛知医科大病院(愛知県長久手市)は来月1日、骨髄移植や臍帯血(さいたいけつ)移植などの治療に関係する診療科を束ねた「造血細胞移植センター」を設置する。各診療科が連携して患者の治療に当たる体制を強化し、移植による副作用を軽減するなど最先端の研究に基づく治療を提供することを目指す。

 同病院は、造血細胞移植について国内外の情報の収集と発信を目的に「造血細胞移植振興寄付講座」(小寺良尚教授)を設置。21の国と地域が参加する「アジア・太平洋造血細胞移植学会」の事務局を務めるなど、造血細胞移植の研究の発信基地の役割を担ってきた。2014年に完成した新病棟では、最先端の無菌室を設置して体制の強化も進め、移植実施数を増やしてきた。センターの設置で、診療面のレベルアップを目指す。

 白血病や骨髄腫など、血液のがんの治療のため実施される造血細胞移植は、移植による拒絶反応や免疫が抑制されたことによる感染症など、強い副作用が出やすい。副作用は肺や肝臓、腎臓などさまざまな臓器に出るため、診療科が連携し症状に応じて適切な治療を選択する「集学的診療」が効果的という。

 現在は、血液内科や小児科の主治医が移植対象の患者をみて、必要に応じて他の科に診療を依頼する形だが、センターを設置することで、病院全体がチームとなり、最先端の研究成果に基づいて、患者を診療できるようにする。

 センター長を務める血液内科の高見昭良教授は「診療科を横断して患者を診るセンターの設置は国内でも珍しい。私立大学の利点を生かし、自由な発想と最新の知見に基づく診療に取り組み、造血細胞移植をさらに発展させたい」と話す。

 造血細胞移植 血液のがんである白血病や骨髄腫、リンパ腫のほか、代謝性疾患のアミロイドーシスの治療のため実施される。使う造血細胞により、骨髄移植や臍帯血移植、末梢血(まっしょうけつ)幹細胞移植と呼ばれ、自分の造血細胞を移植する場合と、他人から提供を受ける場合がある。大量の抗がん剤による化学療法や全身への放射線治療でがん細胞を死滅させた後に移植する。

同じジャンルの最新ニュース
頻尿、尿漏れ 正しい診断を (2018年1月16日)
イ病の歌 怒り伝え 半世紀ぶり復活へ (2018年1月15日)
受動喫煙の危険性 再認識を  (2018年1月11日)
脳死判定500例超す (2017年12月30日)
<いきいき健康脳> たばこの影響 (2017年12月27日)

中日新聞広告局 病医院・薬局の求人