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振動波画像で乳がんを診断

(2017年12月28日) 【中日新聞】【夕刊】【その他】 この記事を印刷する

群馬大開発 患者の負担軽減

山越芳樹教授山越芳樹教授

 群馬大大学院理工学府(群馬県桐生市)の山越芳樹教授(医用工学)が、女性の乳腺に表面から振動波を与えて乳がんを画像診断する世界初の技術を開発した。患者の負担軽減が期待でき、国内と欧米で特許を出願している。既に群馬大病院(前橋市)が臨床評価を始めており、数年後の実用化を目指している。 

 乳がんの診断では、エックス線撮影による「マンモグラフィー」が一般的だが、写った影はがん細胞なのか判別が難しい場合もある。

 新技術は、乳房の表面に加振器を当てて乳腺内に伝わる振動波の様子を、画像診断装置によって約4秒間で画像化。振動が伝わる状態によって組織の硬さが判断でき、硬いがん細胞なのか、単なるしこりなのかが形状を含めて診断できる。

 しこりの硬さなどを確認する「触診」や、乳房の中に医療器具を挿入して細胞を取り出しがん細胞かどうかを確認する診療を補強する。振動に伴う痛みはない。

乳がん画像診断のイメージ

 一般的な診療所にある画像診断装置とパソコンが利用できるコストの安さが特長。健康診断にも有効活用できる。現在は乳房に当てる小型加振器の開発に取り組んでいるが、技術的には難しくないという。

 群大病院の中島崇仁(たかひと)准教授が今年1月に開始した臨床評価では、従来法に比べて乳がんが明瞭に映像化できるなどの成果が上がっているという。

 乳がんによる死者数は世界で約50万人(2012年推計)、国内では16年に約1万4千人で、いずれも増加傾向にある。山越教授は「乳がんの(死者を減らす)発見率向上につなげたい」と期待する。(菅原洋)

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