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脳死判定500例超す

(2017年12月30日) 【北陸中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

移植法施行20年 待機患者解消程遠く

臓器移植法施行後の臓器提供者数

 日本臓器移植ネットワークは29日、臓器移植法に基づく脳死判定が500例を超えたと発表した。1997年の法施行後、脳死からの臓器提供者数は伸び悩んでいたが、法改正によって家族の承諾があれば提供ができるようになった2010年以降、大幅に増加。20年で500例に到達した。

 ただ欧米や韓国と比べると提供者数は少なく、待機患者の解消には程遠い。心停止後に行われる腎臓の移植は、逆に法施行前に比べて減少傾向で全体の提供件数は伸びていない。

 移植ネットは同日、2人が脳死と判定されたと発表した。500例目は西日本地方の病院に入院していた6歳以上18歳未満の患者で、28日午後7時58分、脳死と判定された。性別や病名は明らかにしていない。心臓を東大病院で移植。

 501例目は滋賀県の済生会滋賀県病院に低酸素脳症で入院していた40代女性で、29日午前3時28分、脳死と判定された。心臓を国立循環器病研究センター、肺と肝臓を岡山大病院で移植。

 移植ネットによると、法に基づく1例目の脳死移植が行われた1999年から2009年まで、判定は最大でも年間13例だったが、法改正後は増え続け、17年は70例以上となった。一方で心停止後の提供数は減少し、脳死と心停止後を合わせた提供者数は年間100例前後で横ばいが続いている。

 499例目までに脳死提供者からの臓器移植を受けた患者は延べ2160人。臓器別では、心臓が371人、肺は387人、肝臓は427人、腎臓は618人に上る。

 これに対して、11月末時点の待機患者数は、最も多い腎臓が1万2546人で、次いで心臓の653人、肺の337人となっている。

 法改正で15歳未満の提供も可能となったが、これまでに移植が実現したのは、年齢が公表されている中では計15例と限定的だ。心臓病の子どもが海外での渡航移植を目指すケースが後を絶たない。

 脳死判定 病気の患者に移植する臓器を摘出する前に、提供者が脳死であることを確かめる手続き。1997年に施行された臓器移植法に基づき、具体的な手順が定められている。提供者に自発呼吸や脳幹反射がなく、脳波が平たんであることなどが要件。2人以上の医師が6時間以上の間隔を置いて2回の検査を実施する。脳のダメージに対する回復力が高い6歳未満の小児は、24時間以上の間隔を空けることが定められている。

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